テレビが終わる日|パナソニック、テレビ生産を中国企業へ委託

ー3つのポイントー

1.パナソニックが中国のTCL社に低価格帯のテレビ生産を委託するよ

2.元々テレビ生産の大手だったパナソニックが没落したのは「過去の成功体験」プラズマテレビから抜け出せなかったから

3.TCLのテレビは国内進出してから徐々にシェアを伸ばしており、画質もかなり良い事から今後も国内での成長が見込まれるよ

現在のパナソニックはテレビについて残念ながらかなり弱いです。ソニー・シャープ・東芝の3社で国内シェア65%ありパナソニックは「その他」にまとめられる程度の実力しかありません。

テレビ事業は約10年前、アナログからデジタルへテレビが移行する通称「地デジバブル」に沸きました。当時のパナソニックは今の液晶テレビと違う写し方の「プラズマテレビ」で人気となり大きく売上を伸ばします。

しかし液晶テレビが大型化しながらも価格が安くなり、ついに2014年にプラズマテレビの生産を終了してしまいました。当然他メーカーより液晶テレビ開発の投資も遅れていたため、シェアが一気に下落します。

実は、東芝のテレビ=中国のハイセンス社に事業を売却・シャープ=台湾の鴻海の傘下と大手についてはSONYしか国内事業として成り立っていないのが現状です。日本のものづくり文化の衰退は悲しいですね。

以前は中国産のテレビ=画質が悪くて使う気にもならない。という品質でしたが今は普段使うのに全く問題ない性能にまで進化しました。

そもそも「TCLなんてメーカー聞いたことない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、TCLはテレビ世界シェアでは2位の超大手です。2019年に日本へテレビ販売事業をはじめ、低価格で画質が良く使いやすいと一定の評価があります。

やはりこの件で感じるのは「成功しているものを手放さずに新しいものにチャレンジしないといつかは没落してしまう」という事実です。これはどこの会社のどんな商品にも言える事だと思いますが、それ以上に自分自身の能力や考え方についても同じように思います。

私達は休日の時間をただぼーっとテレビを眺めているだけでも過ごせますが、読書をしたり新しいものを取り入れたりしても過ごせます。どちらを選ぶかに優劣を言うつもりはありませんが、「仕事で疲れているから」と思われるのであれば考え方を見直した方が良いですね。

山田知生氏の著書「スタンフォード式 疲れない体」に書かれている内容に、「人間の疲れは体の疲れと神経の疲れがあり、休日にただ寝ていても神経の疲れが取れるわけではない」というものがあります。

新しい事へのチャレンジは決して仕事で疲れたあなたの体をさらに蝕むものではありません。むしろその気力が仕事をさらにより良いものにしてくれると思いますよ。